2011年12月1日木曜日

11-2 8ヶ月後の雨どい、畳

早いものでもう今年も終わりです。あの震災と事故からも8ヶ月が経ちました。除染を始めたのは7月頃でしたから4ヶ月、月一ぐらいなので数回のペースです。


以前から測っていた雨どいです。相変わらずの値でした。実は一ヶ月ほど前0.8μSV/hぐらいまでに上がり、再度除染しました。台風等の影響かも知れません。
次に畳を調べました。やはり0.3μSV/hぐらい。追加で一度掃除したぐらいなので、相変わらずの値です。
試しに布団の上ではどれぐらい減衰するか調べてみました。まずは敷き布団一枚


 次に毛布も加えて。
 30cpm (0.03μSV/h)は誤差の範囲かも知れません。少しは減るのかなあと思いますが、0.22-0.25μSV/h*8時間=約2μSVを一日の睡眠で浴びる訳で、これが一年となると約700μSVになりますから、あまり良いものではないのは確かです。


中性洗剤でゴシゴシ洗ってもう少し落とすか、畳をひっくり返そうかと思います。

2011年11月30日水曜日

11 -1お米

 ご存知かと思いますが、最近、福島市や伊達市で規制値を超えるセシウムが含まれたお米が発覚し、一部は流通してしまいました。農家の方々や消費者の心情を思うと非常に残念です。
 自分の親は伝手を頼って感度の良い機械でお米を測ってもらったのですが、1Bq/kgだったそうです。流石にこれなら気にしなくて良いレベルなので、実家では普通に食べています。
 やはり最初に降った放射性物質の量、地形と土質で放射性物質の浸透が違います。今まで誰も考えてなかった事態ですが、起こった以上は、国と行政が一定の生活補償をして農作物の作付けを止めさせる、モニタリングに万全を期す等、生産者と消費者の立場に立った政策をして欲しいです。住んでいる方々に健康被害の話は聞きませんが、話を聞くと心理的に皆不安を抱いています。
 責任ある方々には、今後も想定される事態を踏まえた勇気ある行動を望みます。

2011年11月5日土曜日

10除染活動 山の除染

 久しぶりに帰省しました。皆さん相変わらずらしく、特に病気になった話はありません。また野菜やお米も測ってもらいましたが、検出限界以下でした。以前測定した田や畑は、まずは安心です(8月の記事、6-3)。
 今回は、山に入りました。ご存知の通り福島の大部分は森林です。かなり厄介というニュースは良く出ているので、実際どんなものか調べてみました。私有地なので問題ありません。まずは檜林を。
測定すると、予想より高いです。測定はいつも通り3分間の積算値なので、大体この1/1000がμSV/hになります。つまり下は約0.8μSV/hと思ってください。以下、全て同様です。
方法として、表面の落ち葉を鍬ですきました。
落ち葉を除いた後の測定結果です。かなり低下します。

やれば分かりますが、大小様々な植物の根が複雑にあるので、土を掘るのは10cmでも大変です。でもまず落ち葉を除くだけでも、効果はありそうです。


次に竹林をやってみました。
笹が沢山あるので予想は出来ましたが、やはり高値です。
同じように、笹の枯れ葉をどかしました。

 先程よりは効果が低いものの、それなりには低下します。今年は筍を取ってませんが、今後は測定しないとまずそうです。


 測った印象ですが、杉や檜みたいな当時葉があった常葉樹の下は、葉が無かった落葉樹の下より放射能が高いです。恐らく放射性物質が葉に付いて下に落ちているのではないかと思われます。


 実際やってみると、山の除染はかなりの人の手間がかかりそうです。ただまず落ち葉を取り、少しでも減らせれば良いかと思います。


 

2011年10月13日木曜日

9除染活動 今迄のまとめ

7月からの除染をやってみた結果、注意すべき点をまとめます。参考にして頂ければと思います。この方法で、1μSV/hぐらいの場所は対応可能と思います。


まず準備として
◯ガイガーカウンターでの測定
乾いた状態で測定して下さい。水があると放射能が飛びにくくなり、見かけ上低くなります。除染効果を確認時は、特に注意して下さい。自分の写真でも以前は乾いてない状態で測定した為、誤っていた点があります。
また、γ線しか測定出来ない機器がありますが、基本的にα、β、γ全てを測定する方が良いです。


◯洗剤
石やコンクリート等には紹介した除染用洗剤が有効です(7月の記事3−1ほか参照)。手袋必須など、取扱には十分注意して下さい(記事6−6ほか参照)。洗浄の際、ゼオライトで吸着させるのも有効かと思います。
また、畳等の室内品に関しては家庭用洗剤+ゼオライトの組み合わせをお薦めします(記事7−2参照)。


◯ゴミの処理
最初の時は保管を考えていましたが、今は使ったゼオライト、タオル、水をバケツに入れ、タオルの線量が低下するか実験中です。それである程度ゼオライトに吸着されれば、ゼオライトを保管するだけにして後は捨てようと考えています。


◯線量
正直時間の制約もあり、0.3μSV/hぐらいまで落ちた箇所は終わりにしています。その点でベランダやコンクリートはとりあえず良しとしました。雨どいがどこまで落とせるかは今後の結果待ちです。




個別の対策
◯コンクリート、瓦
除染用洗剤(8月の記事6−2、6−3を参照)で拭き取るのが有効です。一度につき0.1-0.2μSV/hは減るから、何度か繰り返し、最後は水洗いすれば良いと思います。
コンクリートは水洗いを多めに、ゼオライトで吸着も含めれば効率は多少上がります。
 更にコンクリートは0.5ぐらいになれば上塗りして埋めてしまうのも手です(10月の記事8−2参照)。
瓦はまず除染洗剤で拭き取り、高圧洗浄機で飛ばせば減りますが、壊れない程度の圧にして下さい。屋根の上は洗剤を希釈して使えば有効かも知れません。


◯畳
記事7−2を参照して下さい。家庭用洗剤とゼオライト吸着で一度につき0.1μSV/hぐらいは減りそうです。三回程掃除して0.5μSV/hから0.3μSV/hに低下出来ました。


◯ベランダ
記事6−6を参照して下さい。プラスチック製品は色落ちの危険がありますが、それに気をつけて洗剤を希釈すれば、効率良く落ちます。


◯石
7月の記事3−1を参照して下さい。これも除染用洗剤が有効です。ただ落ちは悪いです。苔を削ると減ったこともありました。


◯土や砂利
 7月の記事3−2、8月の記事6−7を参照して下さい。正直難しく、結局土は掘り返し、砂利は入れ換えをしました。どこかの掲示板でもありましたが、削るよりも埋めてしまった方が効果的で楽かも知れません。


◯芝生
10月の記事8−1のように、埋めてしまう方法が有効でした。しばらくこの方法でやってみます。




まだ道半ばではありますが、気長にやってみます。

2011年10月5日水曜日

8−2コンクリートの放射線対策 最終手段?

下がりづらいし、除染も大変なコンクリートです。ここでも1μSV/hあります。
今回、試しにコンクリートを上塗りしたらどうなるか、やってみました。
すると。。
かなりの低下です!
0.3μSV/hだから、やはり上塗りは有効だと分かりました(少しずれてますが、右上の白い石が同じものです)。
ただ、問題は一度塗ると当然除染は出来ません。だから、除染洗剤で出来る限り落として、最終手段で上に塗れば、もう気にしなくてよさそうです。

2011年10月3日月曜日

8−1芝生の放射能対策

今回は、知り合いの家で除染活動をしてきました。山間部の家で、以前測定したところ1μSV/hのコンクリートや石等がありました。
庭にある芝生です。3分間の累積で測定しています。おおよそ千分の一がμSV/hですから、0.7μSV/hです。予想以上に高いです。


まず短く刈り取りましたが、数値に変化はありません。むしろ上がったのは、機器の誤差範囲と思って下さい。
 他の方からは剥ぎ取る事を勧められましたが、長い年月をかけて作って来た庭なので、どうにかならないかと思い、芝生用の土を上に盛ってみました。
 結果は上々で、0.3μSV/hまで下がりました!!
自分は素人で分からないのですが、芝生は土を盛ると、上の方に根が上がって来るそうです。
確かに放射能があるのは気持ち悪いですが、単に観賞用の庭であればこのように何回か土を盛ることで半減させる方が、土や芝生を捨てずに済むので良いのではないでしょうか?

2011年9月12日月曜日

7−2除染活動再び-2- 畳

次に、畳を再挑戦してみました。今度は変色しない家庭用中性洗剤で、ゼオライトでごろごろしながら洗い、水拭き、乾拭きしました。
まずは洗う前。
 395/3/334=0.394μSV/hです。大体、表示の1/1000がμSV/hのようです。
で、洗い方。雨どいとは違うゼオライト入りネットを使い、一面に広げるようにごろごろやりました。
測定結果です。3分間totalの値だから単なるμSV/h表記よりは正確とは思います。0.05μSV/hぐらいの低下といったところです。
その後、他の畳も行いましたが、0.1μSV/hぐらいの低下は見られました(0.4μSV/hから0.3μSV/hへの低下)。ゼオライトで畳が痛まないように注意が必要ですが、この方法は有効かと思います。

2011年9月11日日曜日

7−1除染活動再び -1-雨どい ゼオライトを使って

一ヶ月ぶりの除染活動です。段々周囲の理解も得られて来ました。少しでも良い環境になればと思います。
まず、以前から除染していた雨どい。 今回、使い方が分かって来たので、3分間のタイマーで積算値を出しました。
 858/3(分)/334=0.856μSv/hです。
今回、新たにセシウムを吸着するというゼオライトを購入しました。ネットで20kg 3000円で売ってます。3-5mmの大きさを買いました。
我流ですが、以前から使っている除染用洗剤で泡立てて、その上にゼオライトをまぶしてみました。
 タオルでごろごろ。
 ネットに入れて吸着させてみました。ただ、コンクリートでは破れ易いので、気をつけないと石が出てしまいます。
 結果です。まずは3分間の積算量。
 676/3/334=0.675μSv/hです。次に以前からのSv/h計測もしました。
ぶれはありますが、似た数値です。7月の2.4μSv/hから、大体1/4まで落ちた、といったところです。

半年後 山

除染関連の前に、山にも行って来たので計測結果を記します。景色は以前と同じ、きれいな森なのですが。。手入れの無い、落ち葉を測定しました。
空間線量は0.2-3μSv/hなのですが、やはり汚染されています。次に、近くにあったクヌギの木。
やはり、あの時以来手入れをしてない箇所は、そのまま高い線量のようです。実は近くに皮を削った材木もあったのですが、それは0.2μSv/hでした。表面が問題のようです。生活圏ではないから健康に影響出にくいとは思います。こういった場所の除染は直ぐに全部は無理だろうから、気長にやるしかありません。

2011年9月10日土曜日

半年後 海

このブログを見て頂き、ありがとうございます。

九月に入り再び帰省しました。半年経ち市街地は以前と変わらぬ様子になってきましたが、津波を受けた被災地は未だ当時のままの建物が残っていました。


今回も除染を試してきたので、後ほどアップします。その前に、海の様子を。子供の頃からよく遊んでいた海水浴場近くの砂浜です。
自分にとっては大好きな海ですが、当時を思い不快に感じられたら申し訳ございません。
犠牲者の方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
今回の事故で大量の放射性物質が海に流れ込んだ訳ですが、実際砂浜の汚染ははどれぐらいか、測定してみました。
見づらいですが、0.2μSv/h前後といったところです。この地域では低めの部類です。これで海水浴も大丈夫、なのかどうなのかは分かりません。海外も含め汚染されていない他の地域も知りたいところです。

2011年8月17日水曜日

6−7除染活動その後 -7-庭の土

今回の最後に、庭の土をやってみました。方法はスコップで数センチ堀り、ひっくり返すというものです。
またこれに関しては3分間totalのcpmで測定してみました。どうもこの機械、ぶれが激しいので。。因みに変換法良く分かってないので、誰か連絡頂けると嬉しいです。


まず掘り返していない庭の土


これが掘り返した後


予想通り掘り返した辺りで息子が遊び始めたので、やってて良かった、と少し安心しました。ある事には変わりないのですが。。


また、別件で父の知り合いの方がより精密な機械で地域の野菜や土等を測定した所、野菜に関しては検出限界以下が殆どだったそうです。この件に関しては意外に 大丈夫なのかもと思い始めてきました。


あと近所にあるセブンイレブンの屋内を測ったところ、0.1μSv/hでした。この地域でこんな低い値を見たのは初めてで、どこも同じか分かりませんがしっかり掃除してるのだな、と関心しました。

6−6除染活動その後 -6-ベランダの除染

に、親が布団を干すのに不安なようなので、ベランダを行いました。ここは床がプラスチック製です。測定するとやはりそれなりの値です。
ここも除染洗剤を使いましたが、畳と同じく原液を使うと変色しそうな雰囲気でした。普段の実験で使うプラスチック製品とは、コートや成分が違うのかもしれません。タッパーなどは大丈夫だった記憶があるのですが。。
一応、すぐに水拭きをして変色は免れました。値もそれなりの低下です(0.23-0.3μSv/hぐらい)。


ここまでの結果として、この洗剤の特徴も段々分かってきました。以下の点を提案します。
◯手袋を必ず着用(可能ならマスクも)。
◯原液で変色する可能性があるので、洗剤容器を保管する時や屋内で使用する時は、下にビニール等を敷く(液が漏れる場合があります)。
◯原液で使用するのは石やコンクリート、ガラスのみ。他はまず希釈して使用する。とりあえず最初にやる材質は、変色しそうか必ず少量で確かめる。蓋に少量いれ、ちょっとかければ分かります。
◯一度の除染時に多量に使わない。


もともと製品の保証外の使用法なので、リスクがある事は覚悟して頂ければと思います。過去使用してご迷惑をおかけしていたら申し訳ございません。
自分としては石やコンクリート部分で上手くいったから使い始めたのですが、残念ながら完璧ではなさそうです。今後、他の製品も試してみたいと思います。

6−5除染活動その後 -5-畳の除染

今度は家の中です。
この前の帰り間際に二階の畳を測定したら、意外に高値でした。近くの壁が一部破損した事と、窓を開けていた事が理由かもしれません。
これが除染前

この場合、屋内なのでまずは水拭きをしました。結果ですが、畳の目に細かく砂が入り込んでるためか、そこまででは落ちませんでした。

次に除染洗剤を使ったのですが、問題が出ました。畳に原液を付けると一部変色したのです(下の写真を参照して下さい)。慌てて水拭きしたら何とかなりましたが、自分も初めてだったので驚きでした。
前も書きましたがこのような用途にこの洗剤は保証されていないので、しかたありません。扱われる方はこういったリスクもある事をご理解頂ければと思います。
一応、効果自体はあったのですが(0.27-0.3μSv/hぐらい)、写真は掲載しません。
畳には水拭き、あるいは別の洗剤を用いる事をお薦めします。

2011年8月15日月曜日

6−4除染活動その後 -4-雨どい

お盆の帰省がてら、また除染活動をしてきました。最近は近所の人達も少しは興味をもって来てくれたようで、助かってます。
最初にいつもの雨どい。2週間前より下がっているかな?と思ったのですが。。

前回よりまた上がって元に戻ってしまってます(泣)。理由はまだ放射能が降って来てるとか、雨があったとか考えられますが、前回の最後、乾いた状態で測定しなかったのを思い出し、今度は除染してある程度乾いてから測定しました。


 まあ0.2μSv/hぐらいは減らす事が出来たかと思いたいです。やはりそう簡単にはいきません。

2011年8月3日水曜日

6−3除染活動その後 -3-瓦

次に、瓦の測定を行いました。親から聞いたところ、土瓦と焼き瓦で放射線量が違うようです。なお、この瓦は4月の地震以降に降ろして来たので、原発事故の際は屋根にありました。


これが土瓦。 確かに高いです。父の意見では、水を吸いやすいからでは?との事でした。


瀬戸瓦は半分ぐらい。


次に、土瓦を例の除染剤で洗浄しました。0.2μSv/hぐらい落ちました。


今度は瀬戸瓦。意外に落ちが悪いです。構造的に、取るのが難しいのかもしれません。


次に、高圧洗浄機(ケルヒャー)を使ってみました。これは静音タイプなのですが、ホースが10m、電源も必要と、公園等では使いづらそうでした(製品が悪いのではなく、自分が仕様書を良く読まず。。)。


瓦ですが、単に水をかけただけではあまり落ちないので、やはり洗剤を少し塗って再度挑戦しました。


これが土瓦。実は高圧洗浄でひびが入ったかも(かなり古いので)。。親には言ってません。。




これが瀬戸瓦。そこまで落ちが良くないのかもしれません。。


最後に、畑と田の測定をしてきました。この地域は作付け可能です。
田んぼです。それなりにあるようです。
畑です。何の野菜かは自分は知りません(跡取りですが農家やってないので。。)。土をかき混ぜたりしているせいか、予想よりは低めの値です。
ただ食べ物ですから、これらがどれぐらい反映されるかは、収穫時に調べなくてはいけないでしょう。