2013年12月30日月曜日

28 年末の木戸川

 時間もあったので、車の運転も兼ね楢葉町と広野町を訪れました。
 以前も来た木戸川です。空間線量は以前(2012年9月頃)測定した頃と比べ、約半分の0.28μSV/hでした(いつも通り、写真は3分間測定の値です)。あくまでこの機械での測定値ですが、順調に減衰しているようです。



橋の上も前回測定したより遥かに低く、0.9μSV/hでした。町はまだ恒常的な宿泊が出来ないようですが、人が住んでいる様子の家も多く見られ、少しずつ前進しているように感じました。
帰り、広野町にも立ち寄りました。年末の日曜だったので店は殆ど閉まっていましたが、ここも以前より人が多くなったように感じます。途中楢葉町役場辺りから6号線沿いに帰って来た時、常磐線の整備がされている様子も見受けました。広野駅から北に伸びるのも、もう少しのようです。


2013年12月3日火曜日

27 畑仕事

 先週末は事情があって実家に帰省しました。昼間は親の手伝いで慣れない畑仕事をしたせいか、翌日は筋肉痛でした。夜、外に出たとき流れ星を見られたのは良かったです。

 時間もあったので、以前からの場所を測定しました。三分間のカウントだから約千分の一がμSV/hに換算されます。
いつもの雨どい。0.5μSV/h以下で安定しています。


近くの雨どいです。こちらはコンクリート部分がないので少し土を削ったぐらいしかしてないです。これも同レベル(0.42μSV/h)ですが、浸み込んだのかもしれません。

もう一つ、これも砂利を被せただけで対処した雨どいです。少し高い(0.55μSV/h)ですが、これぐらいなのかもしれません。

ベランダは風のせいか、もう低いまま(0.22μSV/h)です。特に除染の必要はないのでしょう。

 問題は畳の方でした。前に何度も掃除したにも関わらず、あまり減らないです(0.36μSV/h)。。あまり使わない部屋なのでまた塵が積もっている感じもあるため、まめな掃除が必要なのかもしれません。



2013年11月17日日曜日

26 甲状腺がん

先日、当時18歳以下であった福島の子供達の甲状腺検査で、甲状腺がんと診断された子供が8人増えて計26人、疑いは33人と発表されました。検査対象は約22万人だそうです。

http://www.minyu-net.com/news/news/1113/news12.html

ただ現時点では予想された被曝量と甲状腺癌の発症に相関関係がないという話もあり、原発事故の影響であるかどうかは、自分には判断出来ません。福島の病院でも、特に何かの症状が増えたとはないようです。


ですがネットで調べた限り、癌にかかった子供達は外科手術を受け、長期に渡り甲状腺ホルモンを服用する必要があるようです。統計や被曝とは関係なく現実にそのような子供達がいる訳で、彼(彼女)達のこれからの人生が、幸多きものであることを祈ります。

2013年8月23日金曜日

25 2年半の経過

もう直ぐあの地震•津波と原発事故から、二年半が経とうとしています。早いものです。福島の被災地を見る機会は多いですが、やはりまだまだです。

あの当時測定した場所をもう一度測ってみました。最初に測定したのが7月頃だから、厳密には2年間の変化です。
まずはいつもの雨どい。この機械で3分間計測し、係数をかけることで約1/1000がμSV/hとなります。ここでは約0.48μSV/hになります。

最初、同じように高い値を示した雨どいも測定しました。昔は少し削った後に砂利を加えて遮断したのですが、見ての通り今は砂利もなくなっています。
測定してみたら、約0.53μSV/hでした。1.9μSV/hだったのを削って0.8μSV/hに下げたあとは実質何もしなくてこの値です。

 次に良く測るコンクリート。0.24μSV/hならば、それなりに減ったと思います。
昔0.5μSV/hぐらいはあった庭の赤土です。何もしなかった場所ですが、0.35μSV/hでした。土の性質上、下の方に浸みてどんどん落ちた結果なのかもしれません。
瓦もほったらかしになっていたので、測定しました。0.39μSV/hですから、以前よりは低下しています。ただ同じ瓦か厳密には分からないので、参考程度の値です。
次は家の中。畳を測定しました。もう少し何回も掃除機かければもっと減ったのかもしれませんが、今の所は0.3μSV/hのままです。
ベランダも測定した所、一時期よりは明らかに低下していました。0.2μSV/hなら十分大丈夫でしょう。
今年もツバメは元気に子を産み、飛び回っていました。チェルノブイリでは奇形のツバメが良く現れたとの報告を読んだ記憶がありますが、少なくとも福島第一40km圏内のこの場所では、何の影響も無さそうです。周りの方々も元気に暮らしており、今は静かな田舎に戻りつつあります。


2013年7月24日水曜日

24 相馬地区

 先日、伝手を頼り、相馬市を訪問しました。恥ずかしながらこの地域は常磐線や国道6号線で仙台に行く際に通過していただけで、降りて街並を拝見するのは初めてでした。相馬藩の気風のせいか、自分の住む地区と比べ仮設住宅や港の倉庫が武家屋敷風でした。

 現在は南相馬市や浪江町まで下り、原発から5km程の距離まで通行が可能です。警戒区域近くのコンクリートを試しに測定したところ、約1μSv/hでした(いつもの3分間測定で、約1/1000がμSv/hに換算されます)。実家の方とあまり変わらないのは、海岸沿いのため放射性物質が降り積もっていないからかもしれません。6号線沿いの店も、段々と復活しているようです。

試しに除染洗剤で効果を調べましたが、実家でと同じ程度の効果はありました(ただ、今回完全に乾かしていないので、実際の低下の度合いは低いかもしれません)。

翌日、山間地区に向かいました。とある集会所近くの側溝です。やはり高いです。7.8μSv/hあります。


 ここでも試しに除染用洗剤を使用しました。2.8μSv/hの低下で、5μSv/hになりました。やはり効果ありそうです。
使用した雑巾の放射線量を測定したところ、それなりに放射性物質が移りました(約0.8μSv/h)。
保管法ですが、厚いアクリルの容器にこの雑巾をいれました。これは放射性物質を扱う実験などで使用する容器で高価ですが(1万8000円ぐらい)、これを使えば写真にあるように放射能は遮断されます。写真が下手ですいませんが、ガイガーカウンターの下に雑巾を入れたアクリル容器がありまして、その放射線量を測定している図です。これでは外に出る放射線が0.3μSv/hまで低下しています。
ただ最近ではアスファルトを軽く剥がし回収する事で放射線量を低減させているらしく、こういった洗剤を用いた方法は、広い場所を除染するには不適でしょう。雨どいみたいな特別に線量が高い箇所を見つけた際に、適した方法かと思います。
帰り、相馬から亘理駅まで電車が通っていないのでバスを利用し、亘理駅から仙台まで常磐線で帰りました。遠くからお城が見えたのでなんだろうと思いましたが、図書館みたいらしいです。少し羨ましかったです。



2013年5月5日日曜日

23 自宅

 4日間の休暇をとれたGW後半も、明日が最終日です。自宅周辺を測ってみました。
 まず、いつもの雨どい。2011年7月の2.4μSV/hから、今はもう約0.45μSV/hまでに減りました。
当初0.4μSV/hあったコンクリート部分は約0.3μSV/hです。
ここは以前1μSV/hあった石ですが、約半分に減りました。これぐらいなら、まあ影響ないでしょう。

2013年5月4日土曜日

22 広野

GWを利用して、広野に行ってきました。以前よりは乗り降りするお客さんが増えたように感じます。

 建設予定の公営住宅を見かけましたが、遺跡が出たりして、まだ完成には至ってないようです。歴史ある町ですと、仕方ないのかもしれません。

広野町でも一部では作付けが始まった田んぼですが、駅前はまだのようでした。放射能よりも、津波の害や用水路の整備などの問題があるのかもしれません。
ただあちこちでカエルの鳴き声はするし、キジやスズメも見かけ、至ってのどかな田舎町です。

以前見かけたマンションは取り壊されたようです。

海岸の堤防も、まだ壊れたままです。

放射能は、以前測定した海岸沿いの道路を見る限り、何の除染をしなくても4割ぐらいは減るようです。最初と最後の写真にある数値は3分間の積算値なので、この機械では約1/1000がμSV/hになります(つまり、約1.372、0.841μSV/hに対応)。



広野駅手前の地区では、田んぼに水を入れていました。駅前で測定した限り土の線量は実家とあまり変わらないので、お米に放射性物質が入ることは無いでしょう。美味しいお米がとれると思います。

因みに、常磐線はやはり未だ伸びないようです。以前見かけた記事では富岡まで行くとか行かないとか。。まだ時間はかかるようですが、何とか元通りになって欲しいものです。


2013年3月31日日曜日

21 富岡 木戸

先日、富岡の一部が検問なしでも行けるようになったので、迷惑とは思いつつ、思い出の場所に行ってきました。
昔、遊んだ事のある海岸です。川の流れは記憶と全く違いました。かなり昔なので思い違いがあるのかもしれません。ただ堤防は崩れたままです。


 空間線量は、やはり高いです(約0.45μSV/h)。ただ国道を通ると既に立ち入り可能な楢葉町や広野はかなり下がっていたので、富岡も除染が進めば線量が減るでしょう。
近くに神社がありました。無事だったようです。他でもそうですが、昔ながらの神社は結構無事なものが多く、先人達の知恵なのかもしれません。
中の線量は、約0.8μSV/hでした。
一番高そうなコンクリート破片は1.9μSV/hです。瓦礫だから何もしませんでしたが、自分の家でも2.4μSV/hの箇所を0.6μSV/hぐらいに低下させることは可能だったので、何年かかければ減ると思いました。
ここは富岡駅。写真でも見ていましたが、やはり手つかずです。思ったよりも高い場所にあり、ここまで津波が来た当時の様子と思うと胸が痛みます。ホームの線量は1μSV/hでした。この駅をそのまま使うのかは分かりませんが、半減期もあるし、段々と減るでしょう。ただいずれにせよ昔の姿に戻るには、残念ながらかなりの時間がかかると思います。



次に、少し南下して木戸駅に行きました。子供の頃、お城(木戸城)の模型があってまた見たかった場所です。
駅は閉鎖して入れません。屋根が破損していますが、将来直った姿をまた見てみたいです。